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BLOGあしあとのかなたに

未来によって今を生きる

2023.12.24

思いがけず利他

中島岳志著の「思いがけず利他」を読んでブログを書くのは3回目になるかと思う。読む返す度に深く理解できるようになっていく。いつか脳でなく、自分そのもの全部で附に落としたいと思う。その一節を紹介したい。

「私は現に今という時間を生きています。今を生きる私は、ここに存在します。しかし、この今がどのような意味を持つのかは、わかりません。

私は行っているいることに、果たして意味があるのか?

その答えを、私たちは今という時間において手にすることはできません。意味は、事後的に見いだされるものであって、今の時点では不可知の存在だからです。
すると、私たちは今を生きることのむなしさに直面します。
どんなに頑張っても、もしかしたら意味のないことかもしれない。誰にも受け取ってもらえないかもしれない。そんな思いに支配されると、今を生きることに消極的になるかも知れません。
私たちは、今を生きることの意味に悩み、むなしさを感じます。こんなことをやっていて何の意味があるのかと苦しみます。しかし、偶然性は不可能性が可能性へ接する接点です。自分には価値がないと思っていても、偶然の現在を受け止め、未来に自分を投企すると、思ってもいないような価値を生み出す可能性があります。
私は今の意味を、未来から贈与されるのです。そのためには、今を精一杯、生きなければなりません。偶然の邂逅に驚き、その偶然を受け止め、未来に投企していく。その無限の連続性が、私たちが生きていることそのものであり、世界の有機的な連鎖を生み出す起点なのです。
私たちは、未来によって今という瞬間を生きています。未来なる可能性が、今起きている偶然の意味を奔騰させます。この構造を認識し、自己を偶然に開いていくことこそ、利他の円環を生み出していく動力となるのです。

いつか、心に落とし込んで、今に感謝し、理由付けをせずに、今をそのまま受け入れられるようになりたい。
それには今を精一杯生きるとはどういう事かをわからないといけないけど、奥が深い。