自分のストーリーを描こう

mission6 > ブログ > アイデンティティ拡散 -->

BLOGあしあとのかなたに

アイデンティティ拡散

2023.02.12

自分の生き方が定まらない

アイデンティティ拡散、この言葉を30年前に兄が大学生の頃、子供の頃の喪失体験でうまく社会に適応できずに「なりたい自分」が定まらず「こうはなりたくない自分」になっていきそうな状態に兄がなったときによく兄から聞いていた言葉です。大人になる段階でアイデンティティの確立に失敗した。自分は今、アイデンティティ拡散している。
この言葉を最近、生きづらさを抱えてる若者に関する事に関わっているとよく聞く事があり、改めて「アイデンティティ拡散」について最近、考えるようになりました。

アイデンティティとは アイデンティティ拡散とは

アイデンティティとは自分が自分であること。その自分が周囲から認められているという意識だと思います。アイデンティティ拡散とは、なりたい自分、現状の自分、こうはなりたくない自分と自分に対して誰でも様々な思いがあると思います。これがなりたい自分に近づけない。なりたくない自分の方に向かっていまうのでないかという不安。そもそもなりたい自分がわからない。このような状態で生きることの意味を考えだし、切迫感にさいなまれて自分を見失っている状態かなあと思います。

アイデンティティを何に求める?

兄は学生の時に病気になり社会に出るのが人より遅れるようになりました。国立大学から上場会社、そこで役職についていく。そんな自分へのイメージを持ちながら、同級生は大学卒業し、そのようなを道を歩みはじめ、自分は大学の卒業が遅れ、またそれにより自分が思いえがいた将来がイメージできなくなり、負のサイクルの方に入り込んでいったような気がします。今、振り返って思うことは、自分を他人からの評価、それも経済的価値での評価が自分の確立の基礎になっていたことに問題があったのではないかと感じます。
他人との比較、それも目に見える社会的、経済的価値観が基礎となっている以上、そこから一度つまずくと全てが終わってしまうように感じてしまいます。でも今まで歩んできた道を振り返ると、確かにつまずいた時は辛いですが、つまずきは将来の大きな財産ですし、遠回りは考えの多様性を産み、人格の向上に必要な要素だと感じます。ありのままの自分を受け入れる事ができる環境、他者の自分との違いをありのままを受け入れる環境。にアイデンティティの基礎にできるようにしていけば生き辛さを感じる若者が減るのではないだろうかと感じます。
その為に大人が何をすべきか、自分に問い続けていきたいと思います。
経済的価値、社会的評価を基準にして働き方を選んで、それで成り立つ生き方をする。のではなく、生き方を決めてそれが実行できる働き方をする。基準を反対にするだけで、見えてくる物は変わっていきます。