自分のストーリーを描こう

mission6 > ブログ > 心の傷を癒すということ -->

BLOGあしあとのかなたに

心の傷を癒すということ

2025.02.16

阪神・淡路大震災から30年

2025年1月17日で阪神・淡路大震災から30年が経ちました。眼で見える景色には震災の後はなくなっていますが、心の傷はなくなることはありません。その傷と共に生きる方法を、みつけていくしかないと思います。
30年前より、弱さを切り捨てているように思える社会になっているのでないかと感じます。そんな今だからこそ震災後の神戸を見つめ続けた精神科医の安克昌さんの言葉をかみしめる必要があるのではないでしょうか

もう二度と、心的外傷を受ける前のもとの自分に戻ることはできない。心的外傷から回復するために、自分は変わらざるを得ない。社会に復帰する前に、そういう新しい自分と折り合いをつけてはじめて、社会への復帰が可能になるのである。
心的外傷から回復した人に、私は一種崇高ななにかを感じる。外傷体験によって失ったものはあまりに大きく、それを取り戻すことは、できない。だが、それを乗り越えてさらに多くのものを成長させてゆく姿に接した時、私は人間に対する感動と敬意の念を新たにする。
そして、回復に向けて懸命に生きる人を、敬意を持って受け入れる社会を作ることも<心のケア>の重大な意義ではないかと私は思う

 

大げさだが、心のケアを最大限に拡張すれば、それは住民が尊重される社会を作ることになるのではないか。
それは社会の「品格」にかかる問題だと私は思った。

「心を癒すということ」安克昌著より引用

心の傷は当事者でなく、社会の問題である。そう考えることができる今、そして未来を願います。