強くなること
強くなることは鈍くなること
昔のドラマ「聖者の行進」(脚本 野島伸司)の中のセリフです。最近、ようやく、このセリフが心でわかるようになってきたので紹介したいと思います。
「強くなることはないです。弱い自分に苦しむことが大事なことなんですよ。人間はもともと弱い生き物なんです。それなのに、心の苦しみから逃れようとして強くなろうとする。
強くなるということは、鈍くなるということなんです。痛みに鈍感になるということなんです。
自分の痛みに鈍感になると人の痛みにも鈍感になる。自分が強いと錯覚した人間は他人を攻撃する。
痛みに鈍感になり優しさを失う。
いいんですよ。弱いまんまで。自分の弱さと向き合い、それを大事にしなさい。人間は弱いままでいいんですよ。いつまでも。
弱い者が手を取り合い生きていく社会こそ素晴らしい。」
改めて脚本を描かれた野島伸司はどのような子ども、青年時代を過ごして大人になったんだろうと、その感性に驚きます。
私は、50歳を過ぎてようやく、弱い自分と向き合い、それを受け入れて、ありのままの自分で少しずついれるようになってきています。そうすると不思議に人間関係もよい方に変わっていきます。
自分の弱さと向き合い、自分を見つめなおす。まず、強くみせようとしてきた壁を壊すところからスタートです。